神棚の御霊抜き

奈良の帯解にあるお宅で古い家を建て替える為7社もある神棚の御霊抜きの神事をしました神棚はとても古く戦前の神棚です。

何年も積もった埃がものがたっていました一つずつ丁寧にご神体を調べてこの神様はどこどこの神様ですと何年も開ける事のなかった神棚の中身を調べていきます。

最後に残った小さな手のひらにのるくらいの木箱は表に名前がありません。後ろを見ると〇〇(男性の名前)27才 〇〇女性の名前27才とあります。

それを家の方が見た途端、急に涙を流されました。それは80年前に戦死したお父さんの名前との事。自分が3歳で実の父親が戦死し形見など一つもなかったと..生まれて初めて80年の歳月をかけて自分に形見が出来たと大切にお御霊箱を胸にギュッと抱かれました。

取り壊した後お孫さんが家を継ぐそうです。新しい家になって神棚を置くことも諦めていたそうです。でも大切な父親の形見がみつかり新たにできる家にも神棚を置くことを決めたそうです。

その神様の名前は万直し大明神だそうなんです。川からみつかったお稲荷様と同じ名前 帯解から萬直し大明神が祀られている場所はかなり離れていて地区も違います。

神様は不思議で素敵な縁を結んで下さいます。心温まる瞬間に立ち会えた事を心から感謝します。代々と受け継がれる守り神様 末永く幸あれと願いました。